ボツワナのマウンからナミビアのウィントフックに陸路で移動するにあたり、ボツワナの国境のチャールズヒルで一泊しました。チャールズヒルには宿が少ないで、泊まるところは早めに決めることをお勧めします。
私はPrivate Room Oasis on Botswana-Namibia Borderという宿をairbnbで予約して利用したのですが、そこでの体験が素晴らしかったので記したいと思います。
現地の生活やブッシュマンについて興味ある人は必ず気にいると思いますので、是非行ってみて下さい。
なお、マウンからウィントフックまでの詳しい行き方はこちらで紹介しているのでこちらをご覧ください。()
チェックイン
私はチャールズヒルに19時に到着しました。バスステーションから宿泊先まではオーナーが送迎してくれました。オーナーの名前はヘンリー、とても気さくでホスピタリティーに満ち溢れた男性でした。
お部屋の紹介
お部屋は写真のようになっています。
シングルベットが2個にテレビ、扇風機、机、椅子つきです。
私は3人で利用したため、机を外に出し、マットレスを入れてくれました。
キッチンとバスルームは別部屋となっています。それぞれの部屋は2畳ほどの屋根付き屋外スペースを介して繋がっています。
それぞれの見た目はこのようになっています。
キッチン
バスルーム
夜はキッチンとバスルームには虫がたくさん出るので、虫が苦手な人は暗くなる前か朝に利用する事をお勧めします。
利用してよかったところ
夜はオーナーのヘンリーが焚き火をしていて、そこで様々なことを語りあいました。
月の収入や現地の暮らしの状況など、観光地のホテルやホステルでは聞けないことが沢山聞けました。
そんな事をしていると、ヘンリーのお友達のトーマスという男性が現れて、一緒に語り合いました。
聞けば、彼はブッシュマン、狩猟民族だと言うのです。現在は1年の半分を小学校の先生のサポーターとして働き、もう半分を狩猟生活をしているという事でした。完全な狩猟生活ではない時代の流れを感じる事ができ、非常に面白かったです。昨今、アフリカの伝統民族は観光化してしまっているところが多いですが、ここでは現代におけるブッシュマンのリアルな話を聞けました。
ボツワナでは野生動物の狩猟は基本的に違法なのですが、彼は非合法に行っていると言っていました。伝統的な暮らしと現代の狭間で生きる難しさを感じました。
また、ブッシュマンに伝わる神話も沢山聞けました。
その1つの背黒ジャッカルと太陽のお話を記します。元々、ジャッカルと太陽は友達同士でした。ある時、毎日動くのに疲れた太陽がジャッカルにおんぶをして欲しいと頼みます。ジャッカルは引き受け太陽をおんぶします。ところが、いつまでおぶっても太陽は降りようとしてくれません。その為、ジャッカルは背中に火傷を負ってしまいます。そこから、背黒ジャッカルという種が誕生したという逸話でした。
その他にも星や月など様々な逸話を知っていますので、ここに泊まったら是非トーマスはいるかとオーナーに尋ねてみて下さい。
翌朝、出発する時も2人が見送ってくれました。
その時2人が奇妙な言語で話している事に気づきました。
そうです、ブッシュマン特有のクリック音の入る言語です。
オーナーのヘンリーはブッシュマンで無いですが、この地域の言語は話せる為、クリック音が発音できるのだそうです。クリック音で会話する地域は世界で見ると非常に限られる為、生のクリック音会話が聞け、非常に貴重な体験でした。
以上、国境付近の田舎町に立ち寄ったからこそできた貴重な体験の数々でした。陸路でボツワナ、ナミビア間を移動する際は利用してみてはいかがでしょうか?ブッシュマンの生活をより身近に体験できるかもしれません。