目次
- はじめに
- 1: Museum of Estonian Architecture
- 2: LINNAHALL
- 3: CULTURE AND CONTEMPORARY ART MUSEUM OF ESTONIA
- 4: SEAPLANE HANGARS (水上飛行機)
- 5:SYNAGOGUE
- 6: PATAREI
- 7: BUSINESS AND RESIDENTIAL COMPLEX
- 8: OLD AND NEW FLOUR STORAGE
- 9: COMMERCIAL AND OFFICE BUILDING
- 10: NORDIC HOTEL FORUM
- 11: FOORUM COMMERCIAL AND RESIDENTIAL COMPLEX
- 12: OFFICE BUILDING AND PARKING
- 13: APARTMENT BUILDING WITH SHOPS
- さいごに
はじめに
この記事ではエストニア の首都、タリンにある有名な建築を紹介する記事になっています。
古典的な名建築から現代建築まで様々な建築を地区別に分けて紹介していきますので、建築や都市計画に興味があるよって人はオススメできる記事になっていると思いますので、よければご覧ください。
前回の記事ではタリンの旧市街にある建築をメインに紹介していきました。
まだ、ご覧になっていない方はそちらも見ていただければ嬉しいです。
今回はタリンの海沿いにある建築をメインに紹介していきます。
では早速ですが、タリンの建築の世界に入っていきましょう!
目次は以下のようになります。
1: Museum of Estonian Architecture
エストニア建築博物館は塩の貯蔵所であった場所をリノベーションしてできた建物です。
位置するのはローターマン地区、古くからの食品加工工場、木材加工工場などを含む工業団地でした。あるローターマン地区の一部であった。1830年代ごろから急速に発展し、タリンの経済と都市を支えました。
しかし、ソ連時代に様々な産業用途に使われた後はあまり評価されずに放置され、1990年代にはほぼ廃墟と化したそうです。展示時代も面白いですが、その歴史を感じながら見ると建物自体も面白いかもしれませんね。
2: LINNAHALL
リンナ・ハルは、海辺にあるこの建物は非常に巨大で謎めいた形をしている、不思議な建物です。
この不気味とも言えるかもしれない建物はもともとは1980年のモスクワオリンピックのヨット競技のために建てられました。ソ連が占領していた時代、海辺の大部分は立ち入り禁止区域であり、鉄道の線路が街と海を分断していました。
その為、この建物は鉄道の上を通る橋となり、街と海をつなぐ場所として大いに活躍しました。現在は鉄道が廃業になり、謎めいた建物だけが存在感を放っています。
3: CULTURE AND CONTEMPORARY ART MUSEUM OF ESTONIA
この文化センターはタリン電気工場をリノベーションして設立されました。
印象的なボイラーハウスは1934年に、ランドマークの煙突は第二次世界大戦後に建てられました。その大きさと条件の悪さから、リノベーションのプロセスは予想以上に長くかかり、草の根の取り組みから公的な事業へと変化していきました。そして、煙突などがあるメインホール棟は文化イベントの会場として機能しています。
一方、アーティストやキュレーターのグループは、工場内の小さな建物に不法占拠し、エストニア現代美術館の名の下に展示プログラムを開始しました。無許可の使用にもかかわらず、その活動は大きな注目と尊敬を集め、現在では美術館として公式に認められています。
4: SEAPLANE HANGARS (水上飛行機)
ソビエト時代に軍事的に使用され続けたこの建物はコンクリート製のキューポラを3つ連結した構造で、当時は世界的にも先駆的な技術でした。このタイプのコンクリートシェルは、1930年代、特に1950年代になってから広く使われるようになったようです。
しかし、ソビエト崩壊あたりに建物はその機能を失い、2006年からはエストニア海洋博物館が所有し、繊細な復元作業が行われ、現在は歴史的な潜水艦レンビットを主役とした魅力的な展示を行う博物館へと生まれ変わっています。
5:SYNAGOGUE
タリンのこのシナゴーグは、シナゴーグらしからぬ、大胆な現代建築となっています。重厚なマホガニー材と温かみのあるレンガが、透明なガラスやピュアなコンクリートとコントラストを成しています。
しかし、その建築は、単に非伝統的な近代的形態で乱暴に設計するのではなく、宗教的なところにも配慮し、明るく風通しの良い雰囲気を持っています。例えば、内部の構成は、古い慣習や典礼的な要求を厳密に踏襲しているようです。
6: PATAREI
海辺に建つ堂々とした建物、パタレイは、もともとタリンの主要な海上要塞で、プロイセンの防衛システムにヒントを得た総合防衛計画に従って建設されました。この要塞は2,000人を収容し、エストニア独立戦争の間に建物は刑務所へと改造され、2005年まで使われていました。
その後、パタレイは数々の再開発計画、計画コンペ、ワークショップの対象になってきました。現在、この建物は美術館として公開されており、夏には中庭や海辺で文化的なイベントやパーティーが催されています。
7: BUSINESS AND RESIDENTIAL COMPLEX
ローターマン地区で最初にリノベーションされたこの4棟の複合建築は、個性的な形態を持つ建築が歴史的建築に対してのな解釈への配慮から、この地区全体の雰囲気を凝縮したような総合施設です。
4棟の建物はそれぞれ個性を持ちながら、傾斜した歩道などの特徴的な屋外空間により、一体となって明らかに一貫した全体像を形成しています。一方で、エントランスのデザイン、手づくりレンガの使用、手すり、街灯、ベンチなどのデザインに至るまで、ディテールにこだわられて設計されています。
8: OLD AND NEW FLOUR STORAGE
直前に紹介した建築同様、ローターマン地区にあるこの建物は赤錆のユニークな形態の建物が歴史的な煉瓦造の建物に”合体している”建物です。ファサードの開口部の比率は、かつての工業用窓のパターンを再現したものです。建物前面には、メインとなる広場が形成されています。
アトリウムはこの建築の成り立ちを物語、新旧の建物が”合体している”という表現が理解できる空間になっていると思います。
9: COMMERCIAL AND OFFICE BUILDING
これまた、ローターマン地区の現代プロジェクト。特にこの計画では古い建物の上に現代建築をのせ、対比させ、建築の持つイメージ力を最も強調したプロジェクトです。旧市街地から近づくと、この建物はローターマン地区の入り口に位置し、この地区を紹介する役割を果たします。建築家自身が「灯台」と名付けた3つの塔にはそれぞれ専用のオフィスが1つずつ入っています。
10: NORDIC HOTEL FORUM
ノルディック・ホテル・フォーラムは、タリンにあるいくつかの新しいホテルの一つで、20世紀初頭の好景気を反映しています。
やや紫がかったファサードには、Andres RohtlaとAnne Pikkovのデザインによるエストニアの森や動物、鳥などのグラフィックがプリントされており、インテリアや企業イメージにも同じモチーフが用いられています。屋根の端にはモミの木が植えられており、自然への憧れなどを表現しているそうです。
11: FOORUM COMMERCIAL AND RESIDENTIAL COMPLEX
ショッピングアーケード、オフィス、サービスエリア、カフェ、そして上層階にはアパートメントがある複合施設です。かなり大きな複合施設ですが、その印象は、傾斜した階段状のファサードや、ガラス張りの起伏に富んだバルコニーによって、かなり軽やかな印象を受けます。
12: OFFICE BUILDING AND PARKING
オフィスビルが立ち並ぶ無機質な風景の中で、角地に建つこの洗練された黒と白メッシュの立方体の建物はすぐに目を引きます。
黒の立方体部分は、外からは中の様子が見えず、より幾何学的な形態の印象を強めています。
白メッシュの部分はなんと装飾的な駐車場。夜には駐車場内が明るく照らされ、メッシュからこぼれる光が印象的だそうで、24時間楽しめる特徴的な建築です。
13: APARTMENT BUILDING WITH SHOPS
この建物は、この辺りの港湾地区で初めて建設された都市型建築だそうで、大胆なY字型のレイアウトは、三角形の敷地において、窮屈なボリュームを避けるという考えから生まれたデザインのようです。
この敷地の立地は港区にありながら交通量の多い交差点に隣接し、周辺に都市機能が少ないという問題点を抱えています。このような立地条件から、主に子供のいない若い世代をターゲットと考え、アパートメントはコンパクトで効率的な住居構成となっているようです。
さいごに
いかがだったでしょうか?タリンの海沿いにある建築をメインに見ていきました。
いろいろと見てきましたが、ここで紹介した建築の特徴をざっくり見ると
様々な前時代の建物をどのように再利用していくか、
というところがポイントだったのかなと思います。
どの作品もとてもユニークに形態操作していたり、利用方法を変えていて、個人的には非常に学びになりました。次の記事では、またリノベーションとは違った現代建築も扱っていきますので、よければそちらもご覧下さい。
また、今回紹介した建築たちの解説をgoogle mapと一緒にみたいよという方は以下のNoteのページに私が作成したgoogle my mapのダウンロード方法が載っていますので、こちらをご覧ください。
https://note.com/bunzakki_/n/n17c332911c62
Google mapに解説を添付している為、自分の現在地がわかり、紹介した建築の場所もわかり、簡単に行き方が確認できて、フリックすれば、ブログに載せてる解説がこのページに戻らずとも瞬時にみれる。
はっきり言って、下手なガイドブックよりも良いツールになっていると思いますので、よろしければ、ご覧ください。
以下ページです。
※Noteのアカウントを持っていないよという方は直接ブログの問い合わせフォームから『タリンの建築マップ中編』とタイトルをつけ、gmailからご連絡いただければ、ご対応しますので、ご一報ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではでは。