なぜフィンランドの暮らしは幸福か?〜現地の生活費から考える〜

こんにちは!Moi!

この記事では現地に住む留学生から見た視点でなぜフィンランドの暮らしは幸福とされているのかを綴った記事になっています。フィンランドが3年連続で幸福度の世界一に選ばれている国ですが、その秘密はどこにあるのか考えていきます。

一般的に言われていることとズレているかも知れませんし、科学的な根拠などはとっていませんが、現地からこんな意見があるのかとおもってもらえれば嬉しいです。

では早速ですが、その秘密について探っていきたいと思います!

では、誘っく徒然に綴っていきます。

1、生きるための仕事??

まず、私が考えていることはフィンランドの人は生活の為に仕事をしているという感覚が日本の人より希薄であるような気がするという事です。最近、日本では某駅で「今日の仕事は楽しいですか?」と書かれた広告その下を俯いて歩く人々という光景が問題になりました。

一方、フィンランドはそのように生きる為に何とか働かなくてはならないという意識が勿論ある程度はあると思いますが、日本ほど厳しい環境では無さそうです。

その理由として、一般的に言われるのは社会保障が手厚いからといった切り口で語られ、その反面、税金や物価が高いよと言われています。もちろん、これも正しいとは思うのですが、今回は物価という点をもう少し丁寧に見ていくことで、フィンランド人の生活、価値観を想像していきたいと思います。

2、物価は高いようで高くない?

フィンランドや北欧諸国はよく物価が高い国として言われますよね!しかし、私の肌感覚だと、物価はそこまで生活が圧迫されるように高い訳ではありません。

もっと正確に言うと、日本より安いものと高いものが明確に分かれているような気がします。ではどのようなものが高く、どのようなものが低いのでしょうか?その内実を現地状況を見ていきたいと思います。

2-1, 食費 

まずは食費から見て行きます。食費は生活費の大きな部分を占めるところですが、フィンランドと日本では自炊をすれば、そこまで大きな差は出ないイメージです。

物価が高い分、材料費も高いのではないかと考える人も多いと思いますが、日本より安い食材も多くあります。その中でも驚いたのが、お米の値段です。お米は何と1キログラムで150円程度で売られているお店が多いです。日本はざっくり調べたところ1キログラム400円程度になるそうなので、半分以下で買えてしまいます。しかも、種類もタイ米のようなパラパラしたものばかりではなく、日本のお米のようなモチモチとした食感がでるお米も売っています。もちろん、日本の高級なものと比べると見劣りする部分もあるとは思いますが、私的には十分満足できる味と食感でした。

その他、ジャガイモやバナナなど、エネルギー分になるようなものは日本より安く売られているようなイメージです。

しかも、ここで皆さんに考えて頂きたいのは、これは消費税24%を含めてということです。商品の1/4の値段が社会保障費に回ると考えれば、全然日本と比べて全ての商品がお得に見えてきますよね。もちろん、これは政府への信頼度が世界一のフィンランド政府だからこそできる税率かもしれませんが…

2-2, 住居費

住居費も日本と比べるも高いイメージはありません。私が住んでいるところはヘルシンキの郊外で最寄駅から都心まで20分程度のところです。4人でシェアハウスをしており、個室は12m2(7.5畳)の大きさです。家賃は光熱費、Wi-fi込みで540ユーロ(7万円)ちょっとです。因みに日曜と月曜はマンション共用のサウナが使えます笑
フィンランドらしいですね笑

東京の都心でこの条件なら悪くない、むしろ良いお値段なのではないかと思います。

更に、フィンランドの学位が取れる正規学生や交換留学生は生協のような組織から更に安い住居(寮のようなもの)を紹介してもらえます。この住居に住めれば都心のど真ん中でも4万円程度で入居できるようです。

こう見ると、住居費も問題ない程度ですね。

2-3, 光熱費

光熱費はマンションだと家賃に含まれている場合が多いようですが、そこまで日本と変わりがあるようには思えません。

詳しく知りたいからはこちらのリンクを除いて見てはいかがでしょうか?

2-4, 衣服 

まあ、簡単にいえば日本とあまり変わりません。H&Mなどのファストファッションのお店は沢山ありますし、高級店も沢山あります。強いてゆうならユニクロがないから少し残念なところはありますね笑

2-5, 通信費 

そして、驚くべきがこの通信費。ご存知の方もいると思いますが、フィンランドは通信費が安い国として有名な国なのです。

どれくらい安いかというと、自分は24ユーロ、3000円弱のプランに申し込んでおり、内容はデータ量無制限(電話代を除く)にといった感じです。

これだけでも結構凄いのですが、更に凄いのがパソコンなどにテザリングもし放題だという点です。言い換えるなら、携帯がポケットWi-Fiのような機能を果たしてしまうという事です。つまり、データ無制限の携帯とポケットWi-Fiの値段を合わせた値段が3000円と考えるとかなりお得に見えてくるのではないのでしょうか。

私はこれはフィンランドがIT社会を当たり前にしようとしているからできる事なのではないかと思っています。フィンランドでは急速にIT化が進み、今も進んでいます。

言い換えるなら、ネットワークが水道や電気のように当たり前のように享受できる社会インフラになりつつあります。日本ではリモート授業を享受できる生徒とそうでない生徒といった格差がコロナ禍に浮き彫りとなりましたが、その事を考えると通信をできる権利は今後、「健康で文化的な最低限度の生活 」の一部として保証されるべきものなのかもしれません。

2-6, 教育費

これも有名ですが、社会保障費が教育費に多く回るので、フィンランドでは大学院までの教育費がほぼかかりません。日本では全て国公立でも800万円、全て私立だと約2,200万円(下宿費、住居費除く)だそうです。これがかかるかかからないかは大きな違いですよね。

以上、生活費を見ていく事で贅沢をしなければ、日本と変わらない、場合によっては安上がりになるかもしれない?ところを見てきました。では、フィンランドの物価が高いと呼ばれている所以はどこからなのでしょうか?

次にこれを見て行きます。

3、贅沢しようとすると高い

フィンランドは贅沢をしなければ日本の贅沢をしない生活と変わらない程度の費用で過ごせます。しかし、贅沢をしようとするとその費用はいっぺんします。その具体例を見て行きましょう。

3-1, お酒

まず、日常のプチ贅沢としての代表例としてお酒があげられると思いますが、フィンランドにおいて、お酒は日本の1.5〜2倍近くの値段になります。しかもこれはレストランでも同じです。フィンランドの大衆的なレストランやバーでビール一杯頼めば大体7ユーロ、900円です。一杯900円と言われると少し渋ってしまうところもありますよね。それでも頼むことをやめられないのが、お酒の怖いところです。

3-2, 外食

お酒でも述べましたが外食は大衆的なお店でも高くつきます。お腹を満たすための量を頼めば、どんなに安く抑えようとしても1500円程度はしてしまいます。コーヒー何か頼もうものなら2000円は余裕に超えてきます。

まだ、コンビニ的なところの値段も高いです。日本で100円程度で売っているホットドックも4、500円してしまいます。なので私はフィンランドでコンビニ的なところはほとんど使いません笑

その他、タバコ、サービス産業、高いものをあげれば沢山ありますが、総じて言えるのが嗜好品か人件費がかかるものこれが高くつく印象になっています。

4、高水準の必要最低限の生活が保証する自己実現欲求

以上の事を踏まえ、私の考えを述べたいと思います。贅沢を望まない生活を考えたときには、フィンランドの生活は日本の生活よりもゆったりと構えながら人生を考える事ができると思います。

具体例に言えば、奨学金という名の借金しながら、学生生活してるから早くいい企業に就職し、生活費を稼がなきゃとか、40歳になったから転職や大学院で学び直したいけど、子供もいるし、今後の生活費、教育費を考えると中々勇気が出ないといった考えが日本より切実ではないと思うのです。

これは言い換えるなら自分の理想像をより自由に考える環境があると言うことができると思うのです。

これにより、仕事観は生きる為の仕事ではなく、自己実現の手段として仕事を考える事ができると思います。また、日本と比べて、仕事(お金を稼ぐ事)が人生における重要度が低くなるので、他の人生観も豊かにできると思うのです。

ただ、誤解して欲しくないのはフィンランドが理想郷ってわけではありません。例えば、フィンランドでは日本と真逆で大学生生活を4年間で終わる大学生は稀です。だって、教育費がかからないんだもん笑
だから、フィンランド政府は学生に規定の期間で学生生活を終わるように努力せよと促されているそうです。

つまり、無制限の自由が保証されてわけではない決してないのです。

ただ、日本と比べて必要最低限の生活の意味合いが高水準に保証されるからこそ、自分のキャリアや人生の目標をのんびり、しかし、しっかり考えられる環境にあるのではないかなと感じました。

以上、私がフィンランドの生活してみて考えた事でした!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

現地の生活の様子を書いた記事を他にも書いていますので、よかったら旅のカゴテリーから、フィンランドをクリックしてみてください!ではでは!

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衣食住、旅人本に興味がある。アウトプットメインですが読んでいただければありがたいです。

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