0、はじめに
この記事では北欧、フィンランドにあるアアルト大学に建築留学した筆者が実体験をもとにその良さを語っている記事になります。
今から留学を考えている方、北欧、フィンランド、留学、建築と言った単語に1つでも興味を持っている方にはオススメできる記事になっていますので、よろしければご覧ください。
では、早速参りましょう。
目次
1、できた歴史が面白い
アアルト大学の歴史を少しご存知の方ならご存知かと思いますが、アアルト大学の大元はヘルシンキ工科大学という大学の跡地に3つの大学が合併して出来た総合大学です。
もともとの大学名はそれぞれ、ヘルシンキ工科大学、ヘルシンキ経済大学、ヘルシンキ美術大学、この3つの異なる分野の大学が合併してできた大学なのです。
それぞれの分野の力を生かし、連携し、より学際的な教育と研究をやっていきましょうという流れの中で作られました。
日本で言い換えるのであれば、東京工業大学、一橋大学、東京芸術大学がまとまって1つの大学になり、新たな学校を作り、それぞれの分野で連携して面白いことしましょう!みたいな大学です。
このようにワクワクしますよね!
2、学生のレベルが高く、面白い
1で述べたような歴史に惹かれ、アアルト大学はフィンランドのみならず、世界中から優秀な学生が集まります。
当然、みんな英語は難なく話せますし、それぞれの国のトップクラスの学生たちとと学べる経験は貴重な経験だと思います。
また、社会人を経てから修士、博士と進む方々も多くいらっしゃるので、そのような方と学ぶこと、話すことは今後のキャリアを考える上でも有意義な経験ですし、何よりそのようなユニークな方々のお話を聞くのは楽しいです。
3、学際的な学びを得ることができる
これも1で述べたような歴史に関連しているのですが、アアルト大学は科学、経済、美術と3つの異なる分野の大学が合併してできた大学なので、その授業やプログラムも当然学際的です。
私は次世代の木造建築を学ぶプログラムに参加しており、どちらかというと工学や美術系の授業が多いです。しかし、industrial wooden buildingといった授業(めちゃめちゃ工学っぽい名前笑)では、ゲスト講師として木造産業の商社の方の講演を聞いて質問する時間がありました。
1つの分野に固執しないで学際的に授業を展開してくれ、非常に興味深かったのを覚えています。
他にも、ある日本人留学生の方は工学系の出身なのですが、ビジネスセンスも身につけたいということで、工学とビジネスの学生がグループになり、新規事業を考えるプログラムに参加していました。
このように学際的に学べるのもアアルト大学で学べる大きな特徴かなと思います。
4、図書館がいつまでもいたいと思える
アアルト大学はその図書館の設備でも非常に有名な大学です。
私が考えるにその理由は2つあります。
1つはやはり、アルヴァ・アアルトが設計の図書館でデザイン性に優れているということ。
ご存知の方も多いと思いますが、アルヴァ・アアルトとはフィンランド、世界を代表とする建築家の1人で、この大学の名前の由来にもなった建築家です。
どうでもいいのですが、人の名前から正式な大学名にしちゃうという感性って日本人にはあまりない感覚ですよね笑
日本で例えるなら、安藤忠雄大学、隈研吾大学、丹下健三大学、みたいな感じでしょうか?笑(建築詳しくない人ごめんなさい)
まあ、それほどまでに彼のフィンランドに与えた影響が大きなものだったということかもしれません。
話はそれましたが、それほどまでにフィンランドに影響を与えた建築家がたてた図書館、その穏やかな光が差し込む素敵な空間は読者、勉強をするのにとても心地の良い空間になっています。
また、家具デザインも多く行っていたアアルト。彼がデザインした座り心地の良い椅子も図書館の至ることに見られ、読書も捗る気何します。(あくまで気がするだけ笑)
そんな素敵な図書館に毎日でも通える、そんなところもこの大学の魅力かなと思います。
5、教育設備がめちゃめちゃ充実している
図書館は特にオススメできるポイントだったので、別に書きましたが、図書館のみならず学校の様々な施設の設備が整っているのが、アアルト大学のいいところです。
例えば、建築学部には最新の大型レーザーカッターは学生自身が自由に使えます。
更に、Workshop呼ばれるそのような専門の器具が設備されている場所にはWorkshop masterという専門器具や生徒の安全を管理する人が常駐しています。これにより、器具の使用方法でわからないところがあれば、自由に聞くことが可能です。
そして、Workshop masterに依頼をすれば学生では扱うことができない専門的な器具を使用することも可能です。
例えば、建築学科で言えばCNCマシーン、コンピューターで3次元モデル化したものを0.1mm単位の誤差で3次元的に切り出してくれる大型器具、などが使用可能です。
このように、最新の器具を使用しながらイノベーティブなプロジェクトやプロダクトを作れる環境がアアルト大学にはあります。
6、サークルなどの学生団体も充実している
アアルト大学には日本の大学でいうサークルのようなものが多数存在します。
勉強だけでなく、そのような現地の人の交流や経験も大事にしたいと考えている人にとってもオススメできる大学です。
私の友達にもチアリーディング部やダンス部に所属している子がいて、部活の友達とも仲良くしている様子でした。
もちろん、そのような団体に入ることは必須ではないので、自分の留学スタイルに合わせて選ぶことが可能です。
交換留学で半年や1年間だけという方でも入れるサークルは多いようなので、気になる方はチェックしてみて下さい。
7、学食がめちゃめちゃ安い
フィンランドは教育の充実度で有名ですが、単に授業が素晴らしいというところに留まりません。それ以外にも素晴らしいところが沢山あり、その中の1つが学食と言えると思います。
何と学食はビュッフェ形式で食べ放題で2.7ユーロ、日本円換算で350円程度なんです!
正確な数字は忘れましたがフィンランドの友達が言うには20パーセントかそれくらいが税金で賄われているため、このような金額になっているようです。
ビュッフェ、食べ放題形式といっても取れる回数は一回だけで、一枚のお皿に盛れるだけ盛っていいよっていうシステムなので、皆さんがイメージするものとは違うかも知れません。
それでも、成人が満足に一食に食べるに充分な量は盛ることができ、何と言っても物価高のフィンランドでこのような食事にありつけるのは本当にありがとうです。
因みに、フィンランドで外食しようと思ったら安いパスタでも1200円、中ジョッキ程度のビール800円くらいの世界なので、そこはちょっと大変なところ笑
ただ、それによって、お酒の量は減り、自炊も多くなったのでより健康的な生活は送っているような気がします。
ものは考えようかも知れません。
8、首都にあるのに通学が大変ではない
これは大学教育というよりはフィンランド自体に言えることかも知れませんが、フィンランドでは満員電車に悩まされることはまずありません。
フィンランドの国土面積は日本と同程度ですが、人口は500万と日本のざっくり1/20以下という水準なのです。
よって、人口密度の日本の1/20。これなら、ラッシュ時でも満員電車にならないのが容易に想像できるのはないでしょうか?
更にアアルト大学のある首都ヘルシンキはMaaSという、「ICTを活用して交通をクラウド化し、運営主体にかかわらず、自家用車以外の全ての交通手段による移動を1つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな『移動』の概念(Wikipedia より引用)」を提唱したことでも有名です。
詳しくはヘルシンキの交通事情を調べて欲しいのですが、簡単にどういう事かというと通学に必要な定期を買ってしまえば、ヘルシンキのバス、地下鉄、トラム、更には船まである一定のエリア内では乗り放題ということです。余計なチケットお金は一才かかりません。
これにより、中心部に買い物に行くとか、友達とご飯に行くといったときでも余計な出費がかからずにすみます。
9、最後に
以上、アアルト大学、あるいはフィンランドを留学先としてオススメできる理由を紹介してきました。
もちろん、留学は皆さんそれぞれの目的や価値観、予算等に合わせて計画されるものだと思いますので、一概に全員にオススメできるわけではないですが、この記事がアアルト大学、フィンランドの内情を知る際の助けになっていれば幸いです。
その他にも皆さんの参考になるような記事を書いていますので、もしご興味を持っていただけるようでしたら、ご覧いただければ幸いです。
フィンランドでの生活費について↓
フィンランドを深く理解するためのオススメの本↓
最後までご覧いただきありがとうございました。ではでは。
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